これからの公務員像  3 発信力

3 発信力
 知事が3つ目に挙げたのは発信力です。
 役所で何を考え、何をやろうとしているのかを、住民のみなさんに発信して理解、協力を得るためには、常に発信をし続けていなければなりません。発信するためにアンテナを高くはることは、受信する力を高めることにもなります。発信をするということは、受信をすることとパラレルなのです。
 では、発信力をたかめるために何をするのか?
 東京都知事にさきごろ就任した猪瀬知事は就任早々、各部局でツイッターアカウントを作って、それで発信をするように指示をしたそうだ。
ツイッター、フェイスブック、ブログ、テレビ番組、広報誌など媒体はさまざまある。さまざまなツールを使って、ともかく発信することは、それぞれの職場でルールを決めて交代にやれば、すぐにできる。やらないよりはやったほうがいいかもしれないので、とりあえずは行うとして、ただそれだけでことが足りるのかどうか。
情報は、ネット上にもあふれかえっているともいえるし、逆に、情報操作できうることを考えると恣意的な情報にしかアクセスできないようになっているかもしれない。
では、どうするか。
 私は、もっと役所と住民が対面で向き合えるようにすべきではないかと思っている。
 たとえば、主要駅の駅前で、毎朝、役所の人が、街頭演説するというのはどうだろうか。その日ごとに何を発信するかを考える訓練にもなるし、役所の人たちがいま何をやっているかを知るきっかけになるとは思う。いろいろな媒体にただ情報を流していくだけではなく、ずっと身近で、コミュニティのきかっけになると思う。職員がアナウンスを直接するというのはいちばんいいのではないかと思うのです。