喜治塾通信(2005年11月8日アップ) | |
合格体験談【2005年度(9)】 ●特別区 都庁U類 ----------------------------------------------------------------------- 日本大学法学部4年 2005年2月生 T・Tさん |
■公務員をめざした理由
私が公務員を志望した理由は、生まれ育った東京が大好きで、その東京をより良い街にできるのは公務員であると思ったからです。その理由は、高校生の時に読んだ「東京都市計画物語」という本において、災害に強く美しい街をつくるため一生懸命仕事をしていた当時の東京市の職員の姿に強い感銘を受けたからです。また、実際に区役所や都庁の先輩職員の方々にお話を伺い、ますます公務員になり東京を良くしていきたいという気持ちが強まりました。そこで、東京特別区T類と東京都庁U類の2つのみを受験する事に決めました。よって、以下の勉強方法は特別区・都庁のみを念頭においたものとなっているので、他の役所を志望している方々は注意してお読みになって下さい。
■喜治塾を選んだ理由
大学3年の春から勉強を始めようと思っていたので、大学2年の秋頃から予備校のパンフレットを集めたり、ホームページを見たりして、情報を集めていました。数多くある予備校の中で、喜治塾に行こうと思ったのには理由がいくつかあります。
@塾長が元公務員であるので、公務員になった後の事も見据えた教育をやってもらえそうだと期待した。
A少人数制なので、勉強の質問や相談にすぐ答えてもらえるなど、面倒見が良さそうだと思った。
B主要科目は毎回確認テストがあるので、すぐ怠けてしまいがちな自分にとっては、勉強を継続させる良いきっかけになると思っ た。
C少人数制なので、同じ公務員を目指す仲間ができるかもしれないと思った。
D試験勉強のための授業だけではなく、ボランティアなど様々な機会を与えてくれそうだと思った。
E合格保証制度があり、もし仮に一度目の受験で失敗しても、受講料無しでもう一度授業が受けられる
(結果的にこの制度は使わずにすみました)。
F他の予備校では復習で授業をビデオで見る際に有料である所がありますが、喜治塾は何度ビデオを見ても無料である。
G他の予備校では多くの授業がビデオ講義の所もありますが、喜治塾は全ての授業が生講義であるのが良いと思った。
H司法試験などの片手間に公務員試験を扱ってる他の予備校と違って、喜治塾が公務員試験専門の予備校である所が気に入っ た。
これらの理由から、大学2年の12月に喜治塾のガイダンスに参加し、実際の塾の印象もとても良かったので、翌年の2月から塾の授業に参加をする事にしました。
■試験勉強の流れ
★大学2年2月〜大学3年12月
この時期は大学の授業やレポート課題等もかなりあったので、あまり公務員試験の勉強は出来ませんでした。といっても、塾の授業はほとんど休みませんでした。やはり授業を休むと復習に遅れが生じるなど生活のリズムに狂いが生じてしまいます。なので塾の授業だけは、大学の授業をサボるのとは違い(笑)、きちんと出るように心掛けていました。あと、必ず塾の授業の復習はするようにしていました。具体的には、テキストを何度か熟読して、配付された問題プリントを1回〜2回解いてみる、という事をやっていました。
またこの時期には、塾の紹介による新宿区役所主催の高田馬場の駅前清掃ボランティアや歩きタバコ禁止のフォーラム等にも参加して、実際に公務員の現場に触れるといった事もしていました。ただ、勉強量としては周りと比較しても圧倒的に不足していたと思います。事実、日曜日にやる演習テストでは成績優秀者に名前が載る事は恥ずかしながら一度もありませんでした。
★大学3年1月
さすがにこの時期になると焦ってきました。しかし、大学の学年末試験があったため、そちらの方に勉強時間を割かなければいかず、あまり公務員試験の勉強には時間を割けませんでした。ですが、塾の授業に出る事と復習だけは絶対に怠る事はありませんでした。
★大学3年2月〜3月
大学の学年末試験も終わり、ようやく公務員試験の勉強に完全集中できるようになりました。本格的な勉強を開始するにあたり、大まかなプランニングをしました。まず、全ての科目のプライオリティーをはっきりさせました。特別区・都庁の出題内訳をチェックし、単純に問題出題数が多い順に優先順位を高く設定しました。そして特に出題数が多い、憲法・行政法・経済・民法・政治学・行政学にターゲットを絞り、徹底的にこの6科目を勉強していきました。
この時期は、この6科目以外の勉強はほとんどやらなかったといっても過言ではありません。ですが、教養論文対策はきちんとやりました。特別区や都庁は教養論文のウェイトがとても高いからです。また、2月からは勉強はほとんど塾の自習室で朝から晩(午前9時半〜午後9時半)までやるようにしました。やはり同じ公務員を目指している仲間がいた方がモティベーションが上がるのと、家で勉強する事が全くできない性格だったからです。ただ、朝寝坊をした時は、塾の自習室の席が確保できないと思い大学の図書館でやる事もしばしばでしたし、たまには1日中休む日もありました。それでも3月25日に初めて受験した早稲田セミナーの模試では、なんとかA判定を頂くに至りました。
★大学4年4月
基本的には塾の自習室で朝から晩まで勉強をするというサイクルは2月〜3月と変化はありません。ただ、勉強する科目を増やしました。社会学・経営学・財政学・数的処理・資料解釈などを先の6科目に追加して本格的に勉強していきました。さらに、直前総まとめの講義で知識の再確認をしました。もちろんたまには休みを入れています。ですが、4月29日に受験した早稲田セミナーの模試では若干成績が低下しB判定になったので焦りました。
★大学4年5月前半
東京特別区T類1次試験の直前期です。この時期は今まであまり勉強してこなかった、労働法・時事問題対策・人文科学・自然科学などを勉強していきました。また、今までの模試の復習や、特別区・都庁の過去問演習なども最後のチェックとしてやりました。そして、最後の難関、専門記述対策をしたのですが、これがなかなか覚えられなくて、結果として試験前日の晩も専門記述対策に費やす結果となりました。
★大学4年5月後半〜6月19日
東京特別区T類1次試験が終わってから1週間は何もやる気が起きなかったので、ひたすら休みました。休んだ後、また勉強を復活しましたが、特別区1次試験の前と比べて勉強量は若干減少しました。勉強内容は特別区1次試験の前とあまり変わりませんが、それまでやらなかった新しい問題集にも少し手をつけてみる等、さらなる対策はしていきました。
■科目別勉強方法
≪専門科目≫
★法律系(憲法・民法・行政法・労働法)
塾では配布されたレジュメと問題プリント、そして公務員試験六法を使用しました。最初の頃は、レジュメ熟読→問題プリントを解く→分からなかった所をレジュメ等で再チェック、という順でやっていましたが、それでは明らかに時間が足りないので、問題プリントを解く→間違った所や不安な箇所をレジュメでチェック、というサイクルに変えました。六法は判例等でよく分からない所がある時に使用しました。なお、労働法だけは六法を読む事だけしかやっていません。それでも本番では得点できたので大丈夫です。
★経済系(経済原論・経済政策・財政学)
塾では配布されたレジュメと問題プリントを使用しました。ここでも、問題プリントを解く→間違った所や不安な箇所をレジュメでチェック、というサイクルで勉強をしました。私は経済があまり得意ではありませんでしたので、ひたすら都先生を信じて勉強したという感じです(笑)。具体的に先生には、特別区・都庁はあまり経済が難しくないので、レベル2までを100%完璧にする、レベル3は独占のみ計算問題ができるようにして後は太字を中心に覚えるようにする、等の点をアドバイスして頂きました。ただし、経済が得意な人はレベル3も完璧にした方が良いのは言うまでもありません。また直前期の特別区・都庁の経済対策講座はとても役に立ったので、ぜひ参加する事をお勧めします。
★行政系(政治学・行政学・社会学・経営学)
復習の仕方は法律系科目と変わりありません。政治学・行政学は塾では配布されたレジュメと問題プリントを使用しました。社会学は塾の授業の解説で使ったスーパー過去問をそのまま問題集として使って復習しました。経営学に関しては、塾で問題集として配付されたスーパー過去問が国家一種向けの問題が多く特別区・都庁対策としては手間がかかり過ぎると思ったので第一章のみしかやらず、もっぱら配布レジュメの熟読をしていました。
≪教養科目≫
★一般知識系(人文科学・自然科学・社会科学・時事問題)
これらは膨大な範囲にわたるため、全てを完璧にしようというのは無理だと思います。私は自然科学が大の苦手であったので、社会科学と人文科学、時事問題で点を稼ごうと思いました。社会科学に関しては専門科目の勉強でカバーできるので何もやりませんでした。人文科学は、授業で配付されたレジュメと夏の講習で使った世界史の教科書を熟読していました。時事問題に関しては、塾で配られた速攻の時事と、受験ジャーナルにあった白書のまとめのコピー、新聞ダイジェストの問題集、をやりました。また、都庁U類ではスポーツ時事が1問出るので、朝日キーワードのスポーツの部分をコピーして読んでおきました。自然科学は、苦手が故にあまりやりませんでした。授業のノートを1、2回読んだだけです。
★一般知能系(数的推理・判断推理・資料解釈・文章理解)
私は数的推理が得意では無かったので、判断推理と資料解釈と文章理解で点を稼ごうと思いました。特別区・都庁ではよく図形の問題が出るので、特別区・都庁の過去問などで図形の問題を解き、慣れていくようにしました。あと資料解釈も塾で配られた問題や過去問を2度ほど繰り返してやりました。文章理解に関しては、授業の際に配られるプリントを解くだけで、他には何もやっていません。
数的推理は完全に捨てようかと思ったのですが、不安だったので塾の数的推理復習問題集を2度解いてみました。ただ、本番の試験では結局、数的推理を解く時間はあまりありませんでした。
≪その他≫
★専門記述
私は特別区T類の専門記述のために、憲法・政治学・行政学・社会学を準備しました。配付された模範解答プリントをメインにして覚えていきましたが、政治学と行政学に関してはさらに授業のレジュメの重要な箇所も加えて覚えるようにしていきました。さらに、自作のまとめノートをつくり、覚え易くするなどの工夫もしました。なお、専門記述はヤマが外れるという事がよくあるので、リスクヘッジという観点から3科目程度は準備する事をお勧めします。
★教養論文
特別区・都庁は教養論文のウェイトが非常に高いです。択一試験の点数10点分ぐらいは教養論文で逆転できると言っても過言ではありません。もちろん択一試験が足切りにあったら元も子も無いですが、まさに教養論文で合否が決まると思います。私の場合は毎回国語道場(現 論文道場)に出席し、実際に論文を書いてみる事で徐々に書き方を学んでいきました。初めはA〜E評価の中のD評価をつけられるほど上手くはありませんでしたが、五十嵐先生の講評などを元に改善を積み重ねていった結果、途中からはB評価をとり続ける事ができ、A評価も一度だけですがとる事も出来ました。しかし、私はそれでもまだ不安だったので、3月ぐらいに自分でテーマを設定して論文をいくつか書き、都庁合格者の方に添削をして頂いた事もありました。とにかく、特別区・都庁は超がつくほどの教養論文重視ですので、早めから徹底した対策をする事をお勧めします。ちなみに私はどのようなテーマの論文でも、常に「住民と行政の協働」を意識して書くようにしていました。
★面接(2次試験)
公務員試験の本番は面接であると言っても過言では無いと思います。1次試験に受かったからといって、絶対に気は抜かないで下さい。2次の面接で、1次合格者の約半分は落とされます。私は1次試験合格発表後、思いっきり気が抜けてしまい、自己分析をあまりしていなかったため最初の模擬面接ではボロボロな結果でした。焦って、あわてて自己分析をやり始め、なんとか本番の面接には間に合いましたが、なるべく早く面接対策をする方が絶対に良いです。
なお模擬面接は、特別区の面接1回目の前に2回、特別区の面接2回目の前に3回、都庁の面接の前に3回、合計8回やりました。やりすぎ!(笑)とも言われましたが、私は心配性なので、やりすぎなぐらいでちょうど良かったかも知れません。ちなみに、特別区でも都庁でも住民と接する仕事が多いからか、コミュニケーション能力と人間関係についてしつこく聞かれました。あと基本的な事ですが、やはり元気でハキハキ大きな声で受け答えするのが一番だと思います。
●常に心掛けていた事
私が勉強するにあたって常に心掛けていた事を以下に述べます。
@授業中は集中して、徹底的にメモをとる。
授業中集中してメモをとっていないと、授業の内容を忘れた時にレジュメの細かい所の内容がよく分からなくなってしまうという事があります。メモをきちんととっていれば、そういった事を防ぐ事が出来ます。後で復習する際にもメモがあれば、とても復習がし易くなります。
Aまず塾のテキストに完全集中する。
私の場合、余計なものに手を出すと全てが中途半端になってしまうと思ったので、全科目において、塾でもらったレジュメと問題集以外はほとんど全く手をつけませんでした。特別区1次試験前に、塾でもらったレジュメと問題集以外で使ったのは、特別区と都庁の3年分の過去問、東京都・特別区採用試験問題集、そして早稲田セミナーの模擬試験ぐらいでした。特別区T類1次試験後から都庁U類1次試験までの間は、憲法・行政学・政治学の他の問題集もやりましたが、正直、塾の問題集だけで足りると思いました。それでも特別区・都庁は受かります。もちろん本番の試験では、全く聞いた事も無いような事柄も選択肢の中に出てきます。ですが、そのようなマニアックな事柄は知らない人が圧倒的に多いですし、他の選択肢を検討する事でカバーする事が可能です。まずは、塾で配布されたレジュメと問題集を完璧にする事が大切だと思います。但し、国家公務員?種はスーパー過去問をやっておいた方が良いです。問題の難易度は特別区・都庁より国家公務員U種の方が若干難しいです。
B基本的な事を飽きるぐらい徹底反復する。
問題集を解く→間違った所や不安な箇所をレジュメ等でチェック、というサイクルを何度も何度も飽きるぐらい繰り返すと、徐々に知識が定着していくのが分かります。私の場合このサイクルを、問題にもよりますが、主要6科目は5〜8回ほど繰り返しました。間違えたり分からない所をレジュメで確認して書き加えたり暗記していく事を繰り返していけば、回数を重ねていくごとに正解する問題の数も増えていきます。とにかく、問題のどういう所を間違えたか、どういう所が正しいのか、という事を曖昧なままにしたりうやむやにしたりする事は絶対に避けた方が良いと思います。
Cレジュメに全ての情報を集中化する。
私は問題集で間違えたり不安だった所、ここは重要だと思った所、とにかく全ての情報をレジュメに書き加えていきました。レジュメに書いて無い事は知らない、と言えるぐらい全ての情報をレジュメに集中化していきました。レジュメに全ての情報を書き加えるという作業は大変ではありますが、書き加える過程で暗記も出来ますし、後々の復習が容易になるという利点があります。
D授業には必ず出席する。
授業を休むと復習に遅れが生じるなど生活のリズムに狂いが生じてしまいます。復習が遅れると、授業のペースについていけないといった事も起こり得ます。また、やはりビデオよりも生の授業で聞いた方が刺激的で理解も早いのでは、と思います。なので、私は可能な限り塾の授業は出席するようにしていました。
■終わりに・・・・・・・
身の程も知らず色々と偉そうな事を書いてきてしまいましたが、少しでも皆さんのお役に立てばと思い精一杯書かせて頂きました。私の勉強法はあまり人に自信を持って勧められるものでは無いかもしれませんが、少しでも参考になる点があったら幸いです。人によって勉強法というのは様々で、それこそ十人十色です。ですので、私を含めた多くの方々の合格体験記を参考にしつつ、勉強を通して自分なりの勉強法を徐々に確立していって下さい。合格発表まで、私はいつも不安で不安でいっぱいでした。ですが、不安に押しつぶされる事無く、諦めずに勉強を続ける事が出来たのは、いつも熱心に御指導をして下さり、相談や質問にも丁寧に答えて頂いた、喜治先生・五十嵐先生をはじめとした先生方のおかげであると思います。また、スタッフの方々には、いつも大変お世話になっていました。そして、塾で一緒に頑張ってきた多くの仲間には本当に様々な点で感謝をしています。まさに、「喜治塾なくして、合格なし」であったと今改めて強く感じています。本当にどうもありがとうございました!
来年受験される皆さん、塾を信じて、GET THINGS DONE!(何が何でも物事を達成する!)という気持ちを持って一生懸命頑張れば、必ず良い結果がついてくると思います!皆さんが来年合格を勝ち取って公務員になる事を心から祈っています。頑張って下さい!!