喜治塾新聞66号(2004年5月24日発行) | |
特集【面接試験の流れ(裁判所事務官の面接試験再現)】 |
喜治塾新聞では、引き続き面接情報を掲載していきます。今回は、昨年の裁判所事務官U種試験に合格したDさん(女性)、Eさん(男性)の面接試験を紹介します。
皆さん、面接も気にしながら、まだまだ続く1次試験に向けて勉強のモチベーションを維持していきましょう。
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●裁判所事務官の2次試験
昨年の裁判所事務官II種試験は、1次合格者1657名(申込者1万1778名)、最終合格者709名で、2次試験の倍率は2.3倍。
I種試験は個別面接のほかに集団討論が実施されるが、II種は個別面接が1回のみ。気合いを入れて取り組みたい。なお、合格後は、各裁判所から呼び出しがあり意向照会を経て採用となる(各裁判所での面接がある)。
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●Dさんの面接
Dさん(女性)は教育学部出身。2回目の受験で合格しました。
■最初に聞かれたのは住所とか生年月日とか、身元確認のようなこと。あと、「長い間お待たせしてすみませんね」といわれた。
■志望動機について
→前もって書いておいた面接カードの内容 をふくらませて答え た。
■司法試験とか法科大学院を受けようとは考えなかったのか?
→特に考えていませんでした。
■法律科目のうち特に好きな科目は?
→民法です。
■ゼミについて。カルチュラルスタディーズとは、どんなものなのか。
■卒業論文の内容について。
→明確には覚えてないが、女性の試験官の 方に「では、卒論の内容をふまえたうえで、あなたは少子化に対してどのよな措置を取るべきだと思うか」など、いろんな角度から質問された。緊張してうまく答えられなかったら「まぁ、これは難しい問題よね」と笑い ながらフォロー(?)してくれた。
■音楽鑑賞のほかに、気分転換の方法は何かある?
→うさぎを飼っているので、うさぎと遊ぶことです。
■どのようなアルバイトを経験したか。そのバイトで学んだことは何かありますか。
→接客だったので、常にお客様の立場を考え、気遣うことを学びました……という感じで答えた。
■自分の長所・自慢できることは?
→長所は面接カードに書いたことをふくらませてえた。自慢 きることは前ももって考えていなかったがとっさに「ここ7年ちかく風邪を引いていないことです」などと健康面をアピールしてしまった。
■大学3年生の時に体験したニュース分析の内容やその時の相手の反応について。
■裁判所事務官という職業をどこで知ったのか。
→知ったのは、大学の生協のパンフレット置き場で。詳しくは本で。
■裁判所事務官の仕事内容は分かってる?
→本で読んだので、言葉としては分かって るつもりです……みたいな感じで答えた。
■裁判所書記官にはなりたい? その理由は?
→なりたいです。私は人と人との間をつなぐという役回りをすることが多かったので、コートマネージャーと呼ばれる書記官の仕事を是非してみたいです。また、法律のスペシャリストであるという点も魅力 的だと思います。
■裁判所に入ってやりたい部門とかある?
→知的財産権に関する 仕事に興味があります。
■去年も受けたの? 結果は? 今年の併願状況は? 国家II種は1次試験に通ったらどのようなところをまわるつもり?
→法律に関わりのありそうな地方検察庁や法務局を中心に官庁訪問するつもりです。
■国家II種に受かったらどうするの?
→親の手前もありまして、警視庁事務や国家II種を受けました。私はあくまで裁判所事務官になりたくて勉強してきましたので、どちらも合格した場合は、国家II種を辞退させていただきます。
■では、最後にひとつだけ。うさぎの世話は誰がしていますか。
→私がしています。
※
ほかにも聞かれたかもしれませんが、緊張していて、あまり覚えていません。もっとも圧迫面接だったというわけではなく、試験官の方は柔らかい感じの方たちでした(私が勝手に緊張していただけです)。
こちらが、うまく言えずにいることにフォローを入れてくださったり、つっかえつっかえ言っている時も頷きながら聞いてくださったりして、良い人たちでした。
後で振り返ってみても、私の面接はうまくいったといえるレベルのものだとは思えません。それでもひとつだけ、試験官の方に伝わったプラスのものがあるとしたら、一生懸命という印象だと思います。
※
国家II種のほうは、それまでに官庁訪問などで人と話すことに慣れていたせいか、人事院面接はほとんど緊張せず、うまくいきました(そのわりに、何度も「緊張しないでいいからね。肩の力抜いてリラックスしてね」と試験官の方に言われたのですが)。
面接に苦手意識のある私でも、面接(のようなもの)を繰り返すうちに取って喰われる訳ではないのだと実感し、すらすらと時には笑顔で話せるようになったので、面接で緊張しやすい人にとっては、「慣れ」は重要だと感じました。
●Eさんの面接
Eさん(男性)が面接時に質問を受けた内容です。
■裁判所事務官という仕事を知ったきっかけは?
■今まで受験は何回したか?
■卒業後は何をしていた?
■大学4年のときになぜ受けなかった?
■なぜ法律事務所で働いたのか? また、辞めた理由は?
■法律事務所では法律の仕事はできた?
■間接的に裁判所事務官と接した経験とは?
■裁判所のイメージは?
■長所短所は? また長所をいかしてどんな職員になりたい?
■周りからどんな人って言われる?
■サークル活動について教えてください。
■どうして裁判員制度に興味を持ったのか?
■以前受験したそうですが、なぜ落ちたのか分析したか?
■分析したなら、落ちた理由は何だと思ったか?
■他の行政機関でも法律の仕事はできるが、なぜ裁判所?
■困ってる人のためなら、弁護士の仕事も取っていいのか?
■民事執行をかけたときなどは弱者が追い詰められるケースが多いけれど、あなたの考えに反しないか?
■大企業が小企業を訴えることは多いけど平気か?
■経済的困窮者のために法律扶助制度がある。 それを使えばあなたの考えは全うできるが、それでも来るか?
■今まで法律を学んできたし仕事でも多少使ったそうですが、法律は何のためにあると思った?
■クレームをもらったことはあるか?
■ストレス解消法は?
■勤務地はどこの地裁でもよいか?
■事故暦について。車は運転するか?
■体力はあるか?