喜治塾通信(2006年9月26日アップ)
 合格体験談【2006年度 NO15】
  ●国立国会図書館 都庁U類 八王子市  最終合格
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   早稲田大学第一文学部総合人文学科社会学専修     2007年卒業見込み                 06目標 4月生  O・Hさん    

■塾で学ぼうと思ったわけ

私は文学部生だったので、公務員試験科目のほとんどが初めて学ぶものでした。その上公務員試験は高校・大学入試と異なり、膨大な科目数があります。すべての科目を1から10まで勉強し尽くすことは現実的に不可能で、科目ごとのエッセンスを満遍なく押さえる効率的な学習が必要です。そこで、科目ごとの出題傾向や要点を知り尽くしたプロの視点が不可欠だと思い、入塾を決めました。

■喜治塾を選んだ理由

他の塾の体験受講なども経て喜治塾を選んだ理由は、「塾の小ささ」と「講義収録ビデオの画質が良すぎないこと」でした。塾の規模が小さいことで、先生方、スタッフの方々、塾生同士は当然名前やお互いの状況を知った上でのコミュニケーションが生まれます。日頃からの会話があるおかげで、進路の変更といった重大な相談から、愚痴や悩みといった雑談レベルまで、ひとりで抱え込む心配がなくなりました。授業も少人数で行われるので、大学の大教室後方で生じがちな「緊張感の欠如(俗に言う居眠り)」もまったくありませんでした。

 二点目の「画質が良すぎないこと」は一見短所に見えますが、「生講義の良さ」を補強する長所でもあります。ビデオ視聴環境があまり良すぎたり、DVDで高画質であったりすると、どうしてもそちらに甘えてしまい、「今日の授業は休んでも、今度ビデオで見ればいいかな」となってしまいがちです。用事があったり体調が悪かったりといったやむを得ない場合は仕方ないですが、やはりひとりでビデオを見る状態は緊張感を持続することが困難になります。
  眠っていられない、聞き逃したら「巻き戻し」がきかないという適度な緊張感のなか、先生の熱のこもった授業を生で受ける。用事や体調不良などやむを得ない場合に限ってビデオ講義を利用する。こうした授業の受け方がベストだと思います。

■勉強のスケジュール 

勉強スケジュールは、適宜先生と相談しながら、自分用にカスタマイズされたものを目安にしていました。少人数の塾ゆえ、先生は各自の所属大学、学部、志望先などを把握してくれています。その上で、得意科目、苦手科目、一週間のなかで勉強に当てられる時間などを告げながら、無理のないスケジュールを作ることができました。

自分の生活リズムや所属学部、所属ゼミ、所属サークルの忙しさ、バイトの量、一年を通じて忙しい時期と時間に余裕のある時期が分かれているのかどうかなど、あらゆる要因を先生と話し合って、勉強リズムを決めるべきだと思います。私の場合は、ゼミが忙しい時期は割り切って「塾の授業の最低限の予習復習だけにとどめ、問題集の類はゼミが終わってからでもよい」というアドバイスをいただきました。もちろん、これには個人差があります。Aさんにぴったりの学習法がBさんにもしっくりくるという保証はありません。まずは先生に相談してみてください。

■勉強方法

教材は、塾で配布される講義用テキストと購入を薦められた市販の問題集5冊だけを使用しました。公務員試験に限らず、試験勉強における定説ですが、とにかく「一冊のテキストを繰り返しやる」ことに尽きます。書店に行けば目が回るほどたくさんのテキスト・問題集がありますが、それらを事前に先生が読み、エッセンスをまとめてくださったものが喜治塾のテキストなので、あれこれ手を出す必要はありません。

試験勉強全体を通して、科目の勉強に力を注ぐ割合が多くなるだけに、どうしても視野が狭くなりがちになってしまいます。それをさけるためにも、家族や先輩後輩、学部の教授や大学以前の友人、民間就活をしている友人など、公務員試験と別の世界の人とのコミュニケーションを絶やさないでください。良い刺激になり、勉強にも活きてきます。

とくに、民間就活生のエントリーシートの書き方、自己分析のやり方、個別面接・集団討論の練習法など、公務員試験組の2次試験以降に必要となってくるエッセンスが早い時期にたくさん詰まっています。私は、今思えば、自己分析を本格的に始めた時期(1次試験終了後から)が遅すぎたと感じています。理想的には、出願時期の前までには、自分はどこで何をしてどのように生きていきたいのか、長所や短所、興味関心、やりたいこと・やれること・やるべきこと・やれないことなど、紙に書き出して考えておくとよいと思います。

■最後に

公務員試験は、勉強開始から面接を経て合格するまでが(スムーズに進んだとしても)物理的に非常に長く、上手くガス抜きをしていなければ最後まで力がもちません。自分たちよりも遅く準備を始めた上に、自分たちよりも早く内定をいただいて就職活動を終えていく民間就活生を横目に、不安や焦りに悩まされることも多いと思います。これは誰が悪いわけでもなく、試験スケジュールの違いから必然的に起こることです。塾の友人や学部の公務員試験仲間と、お互いの状況や悩み(ときには愚痴)を語り合うことも大切です。ひとりで抱え込まずに、いろんな人から力をもらい、余裕のあるときは逆に力をお裾分けしながら、前に進んでいってほしいと思います。