喜治塾通信(2006年8月31日アップ)
 合格体験談【2006年度 NO10】
  ●国家T種 国家U種 国税専門官最終合格
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   学習院大学  2003年卒                                06目標 9月生  T・Kさん    

■公務員をめざした理由 

私は、大学を卒業した後の3年間、司法試験を受験していました。しかし、近時の司法制度改革の一環で、試験制度が変わってしまうために、司法試験は断念しました。そこで、今までやってきた法律の知識が生かせる仕事として、裁判所事務官の存在を知ったことをきっかけに、公務員を目指そうと思いました。

■勉強のスケジュール

塾で決められたカリキュラムに沿って勉強を進めました。喜治塾のカリキュラムは、勉強開始時から本試験までの期間に合わせて、無理・ムラのないように組んであると思うので、これを軸に勉強を進めていけば問題ないと思います。

■喜治塾を選んだ理由

私は1年前に独学で裁判所事務官試験の筆記試験には合格したものの、面接試験で涙を飲んだ経験がありました。そこで、予備校の選択の際には、面接対策が充実しているところを選ぼうと思っていました。ちょうどその頃、一緒に裁判所を受験して合格した知人が、喜治塾の面接対策を絶賛していたことから、悩むことなく喜治塾に決めました。 

■勉強法

公務員試験は、科目数が非常に多い上に、記憶が勉強の中心になります。そこで私は、

@ ライブ講義になるべく出席し、記憶の鮮明なうちに復習すること

A 勉強の対象に興味・関心・好奇心を持つこと

B  過去問を繰り返し解くこと

をこころがけていました。以下、科目ごとに具体的に述べます。  

<択一試験>

  1 教養

  知能分野については、問題演習等で安定して平均点以上をとることができたので、授業中に集中して問題を解き、解法を復習すること以外は特に対策はしませんでした。

  知能分野を苦手とされる方は、解法が身についていない場合がほとんどだと思うので、基本的な問題を繰り返し解き、覚えてしまうのが良いと思います。

  知識分野で特に役立ったのは、五十嵐先生の世界史基礎講義です。これは先生自身もおっしゃっていることですが、世界史は社会科学や人文科学の基礎と言える科目です。歴史に興味を持ち、ある程度の知識を身につけることができれば、政治学や憲法など他の科目の得点力アップにもつながります。五十嵐先生の講義は、エピソードや現代社会とのつながりも交えながら、歴史の面白さを伝えてくれる迫力のある講義です。私はこの講義のおかげで苦手だった世界史が好きになりました(日程の関係でビデオ受講だったのが悔やまれます)。他の予備校に通ってらっしゃる方もこの講義だけでも受講することをお薦めします。

 そして、教養試験全体を通して大切なことは、広く浅くやり、捨て科目を作らないようにすることです。例えば、私は文系出身な ので自然科学は苦手だったのですが、捨て科目とはせずに授業で一通りのことは勉強しました。結果として本番では手を出 さなかったものの、全科目を見渡しているという安心感を持って問題に当たる事ができました。 試験ではメンタル面も非常 に大切なので、捨て科目はなるべく作らないようにするのがいいと思います。  

2 専門

 法律系の科目は、似たような選択肢が繰り返し出されており、過去問が知識の宝庫です。とにかく過去問を繰り返し 解くの が良いと思います。

 その際、正解の肢を覚えるだけではなく、全ての肢を検討し、理由を考えながら正誤を判断していくと、理解も深まり飛躍的に力が伸びます。特に勉強を始めたばかりの段階には、このようにじっくり考えながら問題を解く事が有効です。過去問は、最低3回は全体を解いておきたいところですが、初めの1回目はじっくり、徐々にスピードを上げて実践的に解いていくのが良いと思います。

 経済は数ある科目のなかでも最大の難関の一つと言えます。私は、初めのうちはその難解さと文系特有の数学嫌いか ら、授業にさえついていけなくなりそうになっていました。

 しかし、一通り授業を受けた後、塾で配られる問題を解き、公式をカード化するなどして意識的に覚えるようにしたところ、安定して得点できるようになりました。経済も、過去問を覚えるくらいまで繰り返すことに尽きると思いま した。そのためにも、手を広げず、塾で配布されたものを確実にマスターすることを目標にしてください。

 政治学や行政学などの社会科学では、まさに世界史基礎講義の威力が発揮されました。ガムシャラに暗記しようと思 うよりは、興味を持ち、考えながら勉強していったほうが、記憶も早く確実になります。時事問題を考える際にも役 立つ科目なので、楽しみながら勉強しました。

<論文試験>

 1 教養

 私は、司法試験の勉強をしていた時に論文の答案練習会を毎週受けていたので、時間内に論文を書き上げるという作業には慣れていましたし、論文としての「型」もある程度身についていたと思います。ただ、普段あまり新聞を読んでいなかったことがたたり、時事問題に対する知識が不足していました。そこで、五十嵐先生の時事・論文道場にはかかさず参加し、知識の習得に努めました。最終的には、時事問題を考える自分なりの「視点」を、おぼろげながら も持つことができるようになってはじめて、安定して論文を書くことができるようになりました。時事問題に関する知識を増やすことも大切ですが、その課程で、社会と向き合う姿勢を作ることが最も重要だと思いました。

 2 専門

 この科目は選択制だったので、今まで法律の論文問題を書いてきたという強みを生かそうと思い、法律の問題のみで勝負しました。司法試験予備校が出版している、基本的な論文問題と模範答案を網羅的に掲載してある問題集で、使い込んでいたものがあったので、それを試験前に見直しました。これから勉強を開始される方は、早めにそうした問題集を手に入れ、「キーワード」と「流れ」を意識しつつ、マーカーを引きながら繰り返し読み返すのが有効だと思 います。

<面接試験・官庁訪問>

 私は初対面の人と話すのが苦手で、民間企業の就職活動の経験もなく、前年に裁判所の面接に落ちていたことから、 面接には苦手意識を持っていました。

 実際、国家T種の官庁訪問の際には、なかなか良い評価をもらえず精神的にかなり落ち込み、自信喪失を通り越して自己嫌悪に陥りそうにもなりました。

 しかし、落ち込んで途方に暮れながら喜治塾に電話をしたとき、先生やスタッフの方々に励ましてもらえたことは、そこから立ち直るのに大きな力となりました。

 面接試験、特に官庁訪問の個別面接では、何よりも仕事に対する熱意をアピールできるかどうかが、評価の分かれ目になると感じました。そのためには、やりたい仕事と自分自身とのつながりを明確に意識し、自信を持ってそれを伝えることが重要です。面接前に仕事の内容や政策についてどの程度調べるべきか、悩ましいところではありますが、 自信を持って、説得力のあるアピールをするためにも、事前準備は入念に行うべきだと思います。志望する仕事について調べれば調べるほど、モチベーションが高まりますし、自信にもつながります。

 また、喜治塾では自分で納得がいくまで面接練習をすることができました。これは他の予備校にはない、非常に充実したシステムなので、是非活用してください。私も、塾長と五十嵐先生に、合わせて5回程度模擬面接をしていただいたおかげで、初めは仔犬のように震えることしかできなかったのが、練習後には笑顔も交えて話す事ができるくらい、余裕を持てるようになりました。

■モチベーションの維持

 しばらく勉強を続けていると、勉強に飽きてしまったり、つらいと感じる時期が誰にでも出てくると思います。私は 、そういう時期には、無理に勉強を続けるのではなく、塾内のラウンジで雑談をするなど、適度な息抜きを欠かさないようにしました。特に直前期などは、自習室にこもりっきりという生活になってしまいがちですが、長時間連続して勉強をしても、集中力が落ちて結局は能率が下がってしまうので、休憩は意識的に取るようにしました。

 もっとも私の場合、意思が弱いために塾に来ると息抜きばかりしてしまい、周囲の塾生にも迷惑をかけてしまうことがありました。その場合、地元の図書館で勉強する等して、バランスを取っていました。

今の気持ちと後輩へのメッセージ

 「最後まで諦めなければ道は開ける」という言葉をよく耳にしますが、私は初め、この言葉を半信半疑で受け取っていました。しかし今は、本当にこの言葉通りだと実感しています。

 普段の勉強でも、筆記試験でも面接試験でも、「今年はもうだめか。これからどうなってしまうんだろう」と思うことは数え切れないくらいありました。それでも、最後まで食らいついていけば、結果は必ずついてくると思います。

最後まで諦めない気持ちさえあれば、喜治塾にはその気持ちをサポートする体制が整っています。支え合う仲間とも出会うことができます。

喜治塾に少しでも興味を持たれた方は、是非一度、気軽に塾に足を運んでみてください。そのアットホームな雰囲気を実感できると思います。そして一人でも多くの熱意ある方が、喜治塾で仲間と共に学び、合格を勝ち取ることを願ってやみません。

頑張ってください!!