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喜治塾通信(2006年8月21日アップ)
 合格体験談【2006年度 NO6】
  ●特別区T類 川崎市 最終合格
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  早稲田大学政治経済学部経済学科         2004年卒     06目標9月生   
     K・Yさん

■公務員をめざした理由

 「全ての人々が幸せに生活できる社会の実現に貢献したい」という思いから公務員を目指すことにしました。私は大学卒業後、すぐには就職せず1年間アルバイトをして生活していました。その後数ヶ月だけ民間企業に勤めました。民間企業の活動を通しても、人々の生活の向上に貢献することはできたと思っています。しかし、それはごく一部の人達のためだけであって、より多くの人達の幸せのために貢献できるのは公務員という仕事ではないかと考え、志望する事にしました。わずか数ヶ月で辞めてしまうということに関しては、実際悩みました。ですがこのまま仕事を続けても公務員という選択肢が頭の中にある以上、真剣に仕事に専念することは出来ないと思いましたし、決断は早いにこしたことはないと判断したので8月にはスパッと会社を辞めて公務員を目指しました。

■喜治塾を選んだ理由


 はじめから独学ではなく、予備校に通って勉強をしようと思っていました。というのも独学では合格に向けた勉強のペースを作ることが非常に難しく、勉強以外に勉強のためのスケジューリングという余計なエネルギーを注ぐ必要があると感じていました。その点予備校の授業に沿ってきちっと復習を繰り返し、必死についていく方が余裕を持ってより多くのエネルギーを勉強に費やせると判断したので予備校に通うことにしました。

 数多くある予備校の中から喜治塾を選んだ理由は「少人数」という点が魅力的だったからです。少人数制の魅力は@先生との距離が近く質問がしやすい環境であるA同じ目標を持った仲間を作りやすく、モチベーションを高く保ち勉強に取り組める、ということが挙げられるかと思います。高校生の時に大学受験のために通っていた予備校も比較的少人数で授業を行うところで、私にとって凄く勉強しやすい環境だったという思いがあったので、公務員試験のときも少人数の予備校がいいと思っていました。
 とは言いつつも、他の予備校と比較するなど、慎重に選んではいたわけではありませんでした。少人数ということを聞いていたので、なんとなくぶらりと喜治塾を訪れて、塾長の話を聞いて、雰囲気が良さそうだったのでここに入塾しようとあっさり決めてしまいました。でも実際に入塾してみると、想像以上に先生との距離が近く、アットホームな雰囲気でした。同じ目標を持つ仲間もでき、刺激的な環境でした。今では、喜治塾を選んで間違いはなかったと思っています。

■勉強方法

 勉強を開始する前に、漠然とでも良いので合格までの道筋をイメージし、いつまでにどれほどの実力をつけなければばならないかということを頭のなかにイメージしておくことをおすすめします。そしてその目標から逆算して現在すべきことをこなしていくというのが私の基本となる勉強方法でした。先生と行った面談やその他の情報を考慮して、本試験の2〜3ヶ月ほど前から本番モードに切り替え、1日中勉強に費やすようなペース配分で勉強しようという計画を立てました。そしてそれ以前は気合を入れすぎず、気を抜きすぎず基礎を固めることに徹するよう勉強を進めていきました。
 

 私は生計を立てて生活する必要があったので、8月〜翌年の1月までは昼間、週5回でバイトをしていました。そして夜は喜治塾で授業を受け、自宅に帰って復習するという生活を繰り返しました。バイトが無い残りの2日は遊びや、やりきれなかった勉強を行う予備の日として活用しました。この時期の、塾と自宅での勉強時間を合計すると、1日約4、5時間くらいだったかと思います。ですからバイトとの両立は可能でした。

 具体的には授業があったその日の夜に復習、そして翌週の授業の前日にもう一度軽く復習、と1回の授業につき週2回の復習をしていました。一見大変そうに感じられると思いますが、逆に私はほぼこれしか行いませんでした。塾でもらったレジュメや問題以外には手を出さず、ひたすら何度も読み、問題を解きました。この時期にシンプルに基礎を固めることができたことで、直前期には応用問題や、苦手分野の克服に時間を費やせたと思っています。しつこいようですが、基礎は非常に大切でだと思います。飽きてしまうかもしれませんが、我慢して何度も何度も繰り返すことで、確実に実力がついてくると思います。裏を返せば、この時期はそれだけできればOKだと思います。

 私は5月に本番を迎える特別区を第1志望としていたため、約3ヶ月前の2月からバイトを週2回に減らし、残りの5日間を丸1日勉強に費やしました。本番までに1日約7〜10時間ほど勉強したかと思います。この時期に入ると、前述の復習に加えて、苦手科目の克服や、それまで手薄になっていた科目に取り組み始めました。時間があれば応用問題を解こうと思い『スーパー過去問ゼミ』を購入しましたが、特別区は基礎的な問題が大半なので、結局全く手を付けずに本番を迎えました。振り返ってみても、やはり特別区に関しては市販の問題集を無理にやる必要はないかと思います。余裕があれば応用問題に取り組むのがベターですが、中途半端に手を出すと基礎がおろそかになってしまい、結局基礎も応用も暗記できずに本番を迎えてしまう可能性もあります。残り1ヶ月となった直前期には3年分の過去問も解きました。

 

<専門科目>
 私は経済系の科目が大変得意だったため、その勉強時間は程々にして、やや苦手な法律系科目に十分な時間を割くようにしました。得意な科目を伸ばし苦手な科目をカバーするか、得意な科目はそのままに、その他苦手な分野に重点的に時間を費やすか、2通りの選択が考えられるかと思いますが、私は後者を選択しました。というのも公務員試験においては、すべての科目がバランスよくできた方がより合格に近いと考えたからです。公務員試験は、例年の傾向とは異なり、ある科目で難問奇問が突然増えたり、難易度が急に上昇したりすることがあるようです。一定の科目に比重をかけすぎ得点源として頼りすぎている状況では、リスクが高いと考えられます。どうしても苦手な科目を克服できず、他でカバーせざるを得ないような状況以外は、なるべくバランスよくできるように心がけていることが必要だと思います。

<教養科目>
 こちらは専門科目以上に範囲は広く、公務員の試験のみでは対応できない問題も多々あり、8・9割を目指すことは困難だと思います。また専門科目を重視する傾斜配点を行っている試験も数多くあるので、教養科目はあまり重視しませんでした。とは言っても先生の話では、教養科目で足切りがある試験もあるとのことだったので、そこに引っかからない5割から7割くらいの得点を目安に勉強しました。数的・判断推理では皆ができそうな簡単な問題を落とさないよう心がけました。また、人文・科学では得意・苦手にかかわず、簡単で出題頻度が高そうな分野だけを集中的に取り組む「つまみぐい方式」で勉強しました。

<教養論文>
 教養論文はとても苦手で、自分でもそれを理解していました。五十嵐先生の「論文道場」でもDランクがほとんどで、Cランクをたまにもらうというレベルでした。苦手だと自認していた理由として@知識としての語彙が少ないA字が汚いB文章を論理的に表現できないC出題の意図からずれて結論を出してしまう、の4つです。

 先生の話だと、@Aよりも、BCができていないと評価が低いとのことでした。実際に@Aの克服には時間がかかるので、そこは目をつぶって、BCの改善を心がけて論文を書くようにしました。また実際には、論文を書くためには出題に関する時事的な知識も必要であると感じていたので、新聞やテレビのニュースを見るときでも、何か論文で使えるネタはないかと意識するよう心がけました。最後まで苦手意識は抜けきれませんでしたが、本番でも常にBCは意識して書くようにしていたので、何とかギリギリ合格点はもらえていたのではないかと思っています。

<面接対策>
 書くのは苦手でも話すことは得意(笑)でしたので、あまり心配はしていませんでした。実際にやったことは面接をする2・3日前に先生に模擬面接をしてもらい、面接態度の欠点や、わかりにくい表現を指摘していただいて、その点を修正して本番に臨みました。他人に評価してもらうことは非常に重要ですので、模擬面接はぜひ受けてください。というのも、不愉快でない態度や、自分の話している内容が正しく相手に伝わるかどうかは、自分以外の他人にしか理解できないからです。特に先生方は実際の面接官と年齢も近いので、参考になる意見をたくさん聞けると思います。

 また面接では自己分析が重要だと言われています。というのも自分自身をしっかりと把握していないと、公務員になりたい動機や、自己PRを相手に納得してもらえる形で伝えることができないからだと思います。私は公務員試験の勉強を始めた時から、自分自身はどういう人間で、どうして公務員になりたいのか、何度も考え何度も思い起こしてはモチベーションを高めていきました。おかげで本番ではあまり緊張することはなく、普段から考えていることをスラスラと話すことができました。

■最後に

 モチベーションが低下しそうな時は初心に帰り、『公務員になりたい』と思い、決意した時の気持ちを思い出すようにしました。また、常に全力で勉強に取り組んでいるか、気を抜いてはいないか、自分自身をチェックするようにしていました。なぜなら試験に落ちることよりも、落ちてしまった時にもっとできたはずだと後悔してしまうことの方が怖かったからです。ですから後悔しないよう心がけて、あらゆることに手を抜かないよう、注意しながら勉強に取り組みました。

 とは言いつつも、こんなストイックな考え方だけでは合格できなかったと思います。喜治塾での仲間や事務・先生方の支えがあって勉強を継続できたのだと思っています。喜治塾には勉強をして公務員になるための環境が整った素晴らしい塾です。少しでも気になった人は一度足を運んでみてください。ちょっとしたことを行動に移せるかどうかがとても重要ですよ。